四日市競輪 開設74周年記念GⅢ

泗水杯争奪戦

開催展望

 四日市競輪の開設74周年記念・泗水杯争奪戦GⅢが10月31日~11月3日の4日間、ナイターで開催される。古性優作(大阪)真杉匠(栃木)岩本俊介(千葉)犬伏湧也(徳島)松浦悠士(広島)のS級S班が激突する。今年タイトルホルダーになった寺崎浩平(福井)嘉永泰斗(熊本)や好調な山口拳矢(岐阜)、地元のエース浅井康太(三重)ら豪華メンバーによる熱戦は競輪祭を占う重要なシリーズになる。

 中心は古性だ。本調子でなかった前橋GⅠ寬仁親王牌でしっかり決勝に進出した。大会3連覇はできなかったが、3着に好走し今年GⅠを優勝していないにもかかわらず、賞金ランク首位に立った。近畿ラインで何度も連係している寺崎を目標に差し切る。寺崎と同乗しないレースは自力自在の総力戦で結果を出す。寺崎は函館GⅠオールスター競輪を制し、タイトルホルダーの仲間入りをした。続く福井GⅡ共同通信社杯競輪を逃げて決勝2着に好走した。寬仁親王牌こそ未勝利に終わったが、仕切り直しの一戦で巻き返す。
 真杉は古性同様にGⅠを優勝していないが、賞金ランク5位と年末のグランプリ出場を確実なものとしている。先行、まくりだけでなく展開に応じてさばきもできるオールラウンダー。自力型がひしめく今シリーズで優勝すれば、今後大きなアドバンテージになる。関東ラインの森田優弥(埼玉)は真杉との連係で上位進出を目指す。
 犬伏は先行1車同然の寬仁親王牌決勝で、後手を踏んでまくり不発の7着に終わった。悔いの残る大会だっただけに、このGⅢを優勝してすっきりしたい。パワーあふれる先行力は、真杉や寺崎とそん色ない。落車禍で流れに乗れない松浦は犬伏を目標に浮上のきっかけをつかめるか。
 嘉永は寬仁親王牌で吉田拓矢―恩田淳平の後ろから豪快にまくり初戴冠し、九州地区のエースになった。先行争いが激化すれば、得意のまくりがさく裂する。
 深谷知広(静岡)―岩本の南関コンビも軽視は禁物だ。深谷は賞金ランク9位とGP出場のボーダーライン上にいる。賞金を加算して競輪祭に向かいたい。機動力はS班と互角で岩本とワンツーも十分ある。
 山口は寬仁親王牌で単騎まくりがバシバシ決まっていた。準決は展開が向かず5着だったが、3勝を挙げるなど完全に復調ムード。地元のエース浅井は寬仁親王牌の初日で落車してしまったが、残り3走を完走した。ホームバンクの四日市は、GⅢを6度も優勝している。山口を目標に7度目の優勝を飾りたい。
 ほかでは、自力足健在の三谷竜生(奈良)、東北のベテランマーカー和田圭(宮城)、嘉永にマークできる山田英明(佐賀)、2班ながら競走得点110点以上ある鈴木竜士(東京)と稲川翔(大阪)らも虎視眈々と上位進出を狙う。

(日刊スポーツ)

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