開催展望
【山崎 悲願へ爆走】
佐世保競輪のGⅢ開設75周年記念「九十九島賞争奪戦」が4日に幕を開ける。S級S班は新山響平(32=青森)、松浦悠士(35=広島)、清水裕友(31=山口)、犬伏湧也(30=徳島)の4人が参戦。競輪祭で決勝に進出した松本貴治(31=愛媛)と荒井崇博(47=長崎)も大注目の存在だ。2年ぶりのVを狙う荒井を筆頭に地元勢は井上昌己(46=長崎)や山崎賢人(32=長崎)もいて強力遠征陣を迎え撃つ。ここでは競輪祭の悔しさを晴らしたい〝アフロモンスター〟山崎に地元記念に向けての意気込みを聞いた。
【地元記念初Vに燃える“アフロモンスター”】
〝アフロモンスター〟が巻き返しに燃えている。久々の実戦となった競輪祭は7、5、5、3、5着に終わり「ふがいなさ過ぎた」と振り返った山崎。地元記念こそはやってくれるはずだ。
6月のGⅠ高松宮記念杯の予選2でまさかの誘導妨害による失格。直後の京王閣GⅢを最後に実戦から遠ざかった。自転車競技ではケイリンで連続金メダルを狙った世界選手権も悔しい結果。そこからの競輪祭だった。
「嘉永(泰斗)君が寛仁親王牌で優勝して刺激になっている」
メンタル的にはいい形で大会を迎えたが、レースは苦しい戦いが続いた。
「特に1走目は体と自転車のズレを感じた。ハンドルとかサドル、セッティングをやって多少は良くなったけど、流れが見えていないし、体の状態もあまり良くない感じだった。こんなんじゃダメですよね」
競輪祭後はナショナルチームのトレーニングに戻って、11月30日に地区プロを走り、地元記念を迎える。
「競輪祭も終盤の2走は上向いていた。少しでもいい状態に戻して臨めるように。競輪祭の悔しさを、地元記念にぶつけて結果を出したい」
地元バンクは昨年の記念以来、1年ぶりの登場。昨年は準決で捲られ6着。節間未勝利に終わった。地元記念は今回で4回目。まずは5年ぶり2度目のファイナル入り、そして悲願の地元記念初Vに期待したい。
【荒井&井上 地元Vに照準】
佐世保記念といえば荒井崇博と井上昌己の2人だろう。山崎と〝地元3強〟を形成して強力遠征陣を迎え撃つ。23年2月に、生まれ故郷の長崎支部に移籍した荒井は、その年の佐世保記念をV。昨年は惜しくも準優勝だった。先日の競輪祭の大活躍は記憶に新しい。先月30日は地区プロのケイリンで逃げ切りV。「あとは疲れを抜くように調整する。インフルエンザにかからないように」と地元記念2度目の優勝に向けて抜かりはない。昨年は窓場千加頼にVをかっさわれたが、今年は他地区に譲らない。
佐世保記念3度の優勝がある井上。最後の優勝は15年で、10年の月日が経とうとしているが、衰えは感じさせない。今年は5度のGⅠに出走し、10月の佐世保FⅠで今年初Vを飾った。競輪祭は一次予選で敗退したが、4走目に1着。「車が思った以上に出ているし、成績以上の感触」と気配は悪くなさそうだった。昨年の地元記念は準決4着で優出ならずも、それ以外の3走はすべて白星。地元戦では特に強さを増すだけに今回も目が離せない。
【新山 好相性の大会で反撃の激走】
グランプリ出場を逃したS級S班4戦士がさまざまな思いで参戦する。新山は競輪祭準決勝敗退で、3年間在籍したS班からの陥落が決まってしまった。佐世保は22年5月の全プロ記念以来の参戦となるが、佐世保記念は過去4度走ってすべて決勝進出している好相性の大会。反撃に燃える男の激走に要注意だ。
犬伏も競輪祭準決4着で初のグランプリ出場の道が断たれた。初タイトル獲得へビッグチャンスだった寛仁親王牌決勝で感じた「気持ちの弱さ」を競輪祭では払拭できて、来年のさらなる躍進を予感させた。佐世保は準Vだった24年1月のFⅠ戦以来で、佐世保記念は初出走。新山と犬伏は競輪祭準決で火花を散らした。今回も初日特選、おそらく決勝でもハイレベルなバトルを繰り広げるはずだ。
清水は競輪祭一次予選で早々に脱落。ただ、3走目からは吹っ切れたような走りが印象的だった。コメントでも「攻めの姿勢から戻していきたい」と、このままでは終われない思いが伝わってくる。来年3月に地元の防府で開催されるGⅡウィナーズカップ出場と特選スタートを目指して一戦必勝の構えだ。
度重なる落車に苦しんだ松浦。競輪祭は「まだまだ物足りない」と言いながらも、犬伏のカマシに乗ってダイヤモンドレースを制した。広島競輪も再開してモチベーションは高い。結果でも内容でも2走後の地元記念につなげる4日間にしたいところだ。
地元3強、S級S班以外にも実力者がそろった。競輪祭でもっとも株を上げたのが松本。賞金面でもグランプリを狙える中で、自身で動いた4走はすべてホーム、バックを奪う積極策。荒井を背にして果敢に攻めた決勝戦は度胸満点の走りだった。競輪ファンにも初タイトルにもっとも近い男としてインプットされたはず。佐世保は昨年7月のミッドナイトGⅢで完全V。4日制GⅢは5年ぶりの参戦だ。
他にも佐藤や、阿部拓真のGⅠ制覇に刺激を受けている和田、大槻寛徳(宮城)に、先月の四日市記念を完全優勝した神山。そして坂井洋(栃木)、佐々木悠葵(群馬)、根田空史(千葉)、脇本勇希(福井)、北津留翼(福岡)が予選からのスタートと、予選から目が離せない。
2班も山崎歩夢(福島)や金子幸央(栃木)、昨年決勝進出した渡辺雅也(静岡)に、稲川翔と実力者がずらり。
地元勢は3強以外にも栄作、晋作の瀬戸ツインズ、西田将士、平尾一晃、山口龍也、梅崎隆介が出走。地元記念を盛り上げる。




(スポーツニッポン新聞社)
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