京王閣競輪 開設74周年記念

ゴールドカップレースGⅢ

開催展望

 今年は度重なる落車で波に乗り切れず、いまだ優勝がない平原康多(埼玉)だが、当所は相性のいいバンク。しかも今回は関東ラインで真杉匠(栃木)という絶好の目標もあるだけに、展開も味方してくれそうだ。グランプリ出場へのラストチャンスとなる競輪祭に弾みをつけるためにも、ここはしっかり勝ち切って流れを引き寄せたい。
 8月の西武園オールスターでGⅠ初制覇を遂げた真杉は、その後もタイトルホルダーの名に恥じない攻めの走りを披露している。9月の立川記念決勝では、今回も顔が合う北井佑季(神奈川)をはじめ、新山響平(青森)、犬伏湧也(徳島)を相手に主導権を取り切り、森田優弥(埼玉)の優勝に貢献した。ここも自慢の機動力で別線の反撃を封じ込める。
 佐藤慎太郎、新田祐大と2人のS班を擁する福島勢は、小松崎大地も加わって戦力は充実している。新田はオールスターでの落車が尾を引いたのか近況はひと息の状態が続いているが、グランドスラマーの意地にかけてもそろそろ調子を上げたいところだろう。体調さえ戻れば、破壊力抜群の一撃で関東ラインを飲み込むシーンも見られそうだ。
 安定した差し脚が武器の佐藤慎は、前走の弥彦・寬仁親王牌でも決勝2着に食い込んで存在感を示した。ここは3人そろって優出の場合は若い2人に前を任せる可能性が高いが、新田がハナを切る展開なら3番手は勝負圏内。引き続きいい状態を維持しての参戦が見込めるだけに、うまくコースを探しての突き抜けは可能だ。
 9月の向日町記念を逃げ切りで制してGⅢ初制覇を遂げた北井の先行力も見劣りはしない。近況は前々回の小田原GⅢで無難に優出を果たすと、前回の青森FⅠでは3日間とも先行勝負に徹して優勝を飾るなど好調をキープ。同県の松谷秀幸、小原太樹の援護を得ての主導権奪取なら、地脚を発揮しての押し切りも期待できる。
 町田太我(広島)は前回の寬仁親王牌を病気欠場しているが、前々回の豊橋記念では逃げ切り優勝を飾っており、体調さえ戻れば主導権争いに加わってくることは間違いない。
 ほかでは切れのある差し脚で今期4回の優勝を誇る東口善朋(和歌山)、徐々に調子を上げてきている園田匠(福岡)あたりも目標さえあれば見せ場は作れそうだ。

(サンケイスポーツ)

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