玉野競輪GⅢ

開設74周年記念・瀬戸の王子杯争奪戦

開催展望

 玉野競輪の大阪・関西万博協賛「GⅢ開設74周年記念・瀬戸の王子杯争奪戦」が6~9の4日間、開催される。真杉匠(栃木)、平原康多(埼玉)、清水裕友(山口)のS級S班が出場する。S班復帰を目指す松浦悠士(広島)、吉田拓矢(茨城)や犬伏湧也(徳島)、菅田壱道(宮城)も有力候補。窓場千加頼(京都)、南修二(大阪)の近畿コンビ、地元岡山の取鳥雄吾、河端朋之、岩津裕介らも優勝争いに加わる。

 真杉はGⅠ全日本選抜競輪で決勝に進出し、S班の貫禄を見せた。決勝は逃がされる形になり、寺崎浩平―脇本雄太のまくりに屈したが、初日特選では先行型が苦戦する中、逃げ切り快勝した。同型の犬伏と窓場、取鳥らも強力だが、先行主体に何でもできる真杉は、自力型がたたき合う展開ならまくりで、誰も挑みに来なければ逃げを打って優勝をもぎ取る。
 真杉には関東ラインで吉田―平原が援護する。吉田は鎖骨骨折明けの全日本選抜で決勝(4着)に進出するなどブランクを感じさせない走りだった。1開催走った分、上積みが見込めるし、真杉を目標に直線勝負で差し切りもある。平原は度重なる落車によるダメージの影響が大きく、昨年11月の競輪祭を最後に勝利から遠ざかっている。とはいえ、底力はあるし真杉の番手を回れる展開ならチャンスはある。
 充実の中四国勢は犬伏がカギを握っている。4場所走り、着外は2度だけと安定している。全日本選抜は準決で敗退したが、2勝を挙げており好調さを維持している。清水、松浦、地元勢が援護に回りラインは充実しそうだ。真杉を後方に置ける展開なら勝機は広がる。
 清水はGPで2着に好走したが、昨秋から本調子を欠いている。そろそろ復調のきっかけをつかみたい。松浦は全日本選抜では未勝利に終わったが、随所に「らしさ」を見せていた。静岡記念準決の落車の影響はなさそうだ。犬伏の番手を回れるメンバー構成なら好勝負必至とみる。
 窓場、菅田は混戦なら得意のまくり一発が飛び出す。しぶといマーカーの南は窓場に乗って差し足を伸ばす。取鳥、河端、岩津の地元勢は犬伏や松浦らと連係しながら決勝進出を目指す。


(日刊スポーツ)

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