武雄競輪 開設75周年記念GⅢ

大楠賞争奪戦

開催展望

 「開設75周年記念・大楠賞争奪戦(GⅢ)」が4月10~13の4日間、武雄競輪場で開催される。新山響平(青森)、真杉匠(栃木)、岩本俊介(千葉)のS班が今年初優勝を目指す。安定性抜群の寺崎浩平(福井)、ナショナルチームの太田海也(岡山)の破壊力は魅力で、ホームバンクの山田庸平(佐賀)も地元タイトルは譲れない。

 強力な機動型がそろい激戦必至だが、実績上位の真杉を推す。今年は5場所走り優勝こそないが、徐々に調子を上げている。前走伊東GⅡウィナーズカップ決勝(2着)は最後方から強烈なまくりを繰り出した。古性優作の猛ブロックに遭ったが、立て直してからのスピードは真杉ならではで、他の選手だったら大敗していた。自力型の中では位置取りがうまく、たたき合いを避けてまくりでチャンスをつかむ。真杉には同県の坂井洋がマークする。ダッシュ力があるので、真杉の仕掛け次第ではゴール前で差し切りも十分。
 新山は今年6場所走り、こちらも優勝はゼロだが、伊東GⅡ決勝で逃げて3着に粘るなど、本来のパワー先行が見られるようになった。北同士の成田和也(福島)、大槻寛徳(宮城)らの援護を受けて逃走劇を見せられるか。岩本は1月松阪GⅢ決勝3着、2月静岡GⅢ決勝2着など安定している。南関ラインの機動型と連係するか、自力勝負で活路を開く。
 S班をまとめて破れば寺崎だろう。今年は4場所すべて決勝に進出し、豊橋GⅠ全日本選抜競輪では脇本雄太のグランプリスラムに貢献する価値ある2着だった。GⅠタイトルがくっきりと見えてきた。伊東GⅡは決勝こそ8着だったが、勝ち上がりでは今回対戦する真杉、新山に先着しているし、最も乗れている選手のひとりだ。強烈なロングまくりで、GⅢ初優勝を目指す。寺崎には近畿ラインで三谷竜生(奈良)、山田久徳(京都)が付ける。
 太田は伊東GⅡの2次予選で4着に敗れたのが悔やまれるが、2勝2着1回と機動力を見せつけた。ナショナルチームの活動が優先されるので出走回数は限られる。それだけに1場所1場所が勝負となる。地元山田は九州ラインで嘉永泰斗、伊藤颯馬らと連係してS班撃破を狙う。

(日刊スポーツ)

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