川崎競輪GⅢ

桜花賞・海老澤清杯

開催展望

 GⅢ「川崎競輪開設74周年記念・桜花賞・海老澤清杯」が18~21日の4日間、開催される。例年4月に開催されるが、バンク改修のため今年は1月に移行した。地元の絶対エース郡司浩平にとってS班復帰へ大事な大会となる。自力勝負でも勝ち負けだが、ラインの結束力で優勝への最短距離の存在だ。S班は深谷知広、松浦悠士、清水裕友と追加で佐藤慎太郎の4人が出場する(電話投票番号34#)。
 郡司は4年在籍したS班から陥落したが、昨年12月を体のケアにあて、満を持して24年に臨んでいる。復帰戦の岸和田FⅠは貫禄のまくり3連発で完全優勝を飾り、幸先いいスタートを切った。昨年は2月静岡、4月小田原、8月富山、9月松阪と4度のGⅢを優勝したが、高額賞金のGⅠは6月高松宮記念(決勝7着)しか決勝に進出できなかった。賞金面で及ばず、グランプリ(GP)出場は涙をのんだ。今年はGⅠでの活躍で巻き返す。そのためにもホームバンクの記念を制して弾みをつけたい。
 当地記念は68、70、72、73(松浦と同着V)周年を制しており手の内に入れている。全日本選抜開催のため71周年は記念開催はなく、今年は大会4連覇が懸かる。自力勝負でも勝ち負けだが、深谷、北井佑季、渡辺雄太らが郡司の前を走り、主導権を譲らない南関ラインの自力型がそろった。2番手を回る展開なら優勝確率はさらに上がる。
 深谷はGPで渾身(こんしん)のまくりを放ち大いに見せ場を作った。切り替えた松浦に差されたが、復活を印象付けるレースだった。地元神奈川勢と連係し上位独占を狙う。
 GP覇者の松浦は大宮記念を欠場して体調回復に努めた。昨年は落車に泣かされたが、大一番できっちり結果を出すあたり、さすがトップスターだ。73周年記念の覇者でバンクとの相性もばっちり。GPでも連係した清水を目標に直線で抜け出すシーンも十分ある。
 清水は大宮記念を制し、これ以上ないスタート。決勝は地元勢が5車で連係し必勝態勢を取ったが、清水は宿口陽一の番手まくりをひとのみ。切り替えた平原康多を全く寄せ付けず、長い直線を駆け抜けた。例年、寒い時期は成績が良く、松浦を振り切ってのGⅢ連続優勝もある。
 真杉匠が負傷のため欠場し、追加で佐藤慎太郎が出場する。47歳だが衰えは見られず、結果を出し続けている。同県の渡辺一成や、南関ラインと連係し上位争いに顔を出す。
 関東勢はやや手薄だが、混戦になると佐々木悠葵―諸橋愛の上越勢が浮上する。67周年記念を優勝した稲川翔も好位から差し足を伸ばす。
日刊スポーツ

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