
開催展望
奈良競輪の大阪・関西万博協賛G3開設74周年記念「春日賞争覇戦」は2月8日から11日の日程で開催される。最高ランクのS班は平原康多(埼玉)、郡司浩平(神奈川)、古性優作(大阪)の3人が参戦する。中心は昨年のMVP・古性。地元記念3連覇を狙う三谷竜生(奈良)との近畿タッグ優勢とみたが松阪、高松で記念連続優勝中の郡司が難敵となる。激アツの4日間から目が離せない。
昨年の奈良記念は地元地区の近畿から7人も決勝に進出した。今年も地の利がある近畿が優勢ムード。古性は昨年オールスターと寬仁親王牌でG1を2回優勝。さらに年末のKEIRINグランプリを制し年間獲得賞金は3億8311万5596円で最高記録を更新して、2年連続3回目の最優秀選手賞に選ばれた。今年初戦の和歌山記念は捲り追い込んでV。前回の松阪記念決勝は警戒されて6着に敗れたが、評価は揺るがない。捲りを得意としているが、さばきの技術も天下一品。今年2度目のVで次走のG1全日本選抜(2月21~24日、豊橋)に弾みを付ける。誰よりも結果を残しているのが地元の三谷竜だ。67、72、73周年記念の覇者。昨年の11、12月は苦戦していたが、前回の岸和田F1は捲りでVと気配は上向き。近畿が多くなると昨年のように別線の可能性はあるが、古性の番手を回る構成なら入魂の差し切りは十分考えられる。三谷将太(奈良)は近況のリズムは下降気味だが、気合は人一倍。昨年に続き決勝で弟・竜生と兄弟連係をかなえたいところだ。中井太祐(奈良)は昨年11月の奈良F1でV。昨年の地元記念は準決6着だっただけに今年は悔しさを晴らしたい。
近畿撃破の最右翼が郡司だ。今年初戦の立川記念は決勝2着だったが、松阪、高松で記念連続優勝。現在の賞金ランキングはトップで勢いは止まらない。捲りの威力は強烈なうえに、今回は積極的な松井宏佑(神奈川)がいるのは心強い。さらに小原太樹(神奈川)が後ろを固めていく。松井―郡司―小原と神奈川トリオでがっちりまとまると郡司が展開有利に抜け出す場面は十分ある。
関東は佐々木悠葵(群馬)が前回の大宮記念で捲って自身2度目のG3優勝を飾った。昨年は寬仁親王牌で初のG1決勝進出とグングン力をつけている。ツボにはまった一発は軽視できない。平原は前回の大宮記念の準決で落車した。昨年10月から4カ月間で4回も転倒しているのは不安でしかないが、少し間が空いたことでどこまで立て直してくるか。
北日本は小松崎大地(福島)が昨年12月の松山F1でVと42歳になってもパワーは健在。G1を9回優勝している山崎芳仁(福島)の実績は侮れない。他の地区では中部は皿屋豊(三重)、九州は北津留翼(福岡)、宮崎大空(熊本)、中四国では隅田洋介(岡山)、佐々木豪(愛媛)、阿竹智史(徳島)が上位争いに食い込んでくるか。





(スポーツニッポン新聞社)
このページに関するお問い合わせは:ctc.contact@graderace.com