大阪・関西万博協賛 開設75周年記念

周防国府杯争奪戦

開催展望

生まれ変わった防府競輪場で「大阪・関西万博協賛 開設75周年記念・周防国府杯争奪戦」が11月1~4日、開催される。メインスタンドの建て替え、複合遊具、マウンテンバイクやBMX、キックバイクなどを楽しめるパンプトラックコースを設置した「KEIRINパーク」を新たに整備し、10月1日にリニューアルオープンした。新装なった防府バンクに、地元勢の意気は間違いなく上がる。最終日の4日は126期生による「競輪ルーキーシリーズ2024プラス」があり、現在5場所連続優勝の仲沢春香らが出場する。
 大会7連覇を狙う清水裕友が中心だ。前半戦は怒濤(どとう)の記念Vラッシュで賞金を積み重ね、KEIRINグランプリ出場を確定させている。後半戦は平塚オールスターで失格、宇都宮共同通信社杯で落車、骨折とリズムを崩してしまった。だが、例年、防府記念前から調子を上げるタイプ。寬仁親王牌の最終日特秀で北井佑季をたたいて先行勝負するなど状態は悪くない。昨年は玉野での代替開催だったが、快勝しV6を決めた。今年は2年ぶりにホームで開催されるだけに是が非でもほしいタイトル。中四国ラインで太田海也と連係できれば、勝機が大きく膨らむ。ラインの先頭で戦うメンバー構成なら自力勝負で活路を開く。
 次世代のエース候補・太田が対抗だ。パリ五輪後、オールスター、共同通信社杯はいずれも準決で敗退したが、デンマークで開催された世界選手権ではチームスプリントとスプリントで銅メダルを獲得し、スピードとパワーを存分に見せつけた。帰国初戦の小松島FⅠは初日特選で2着失格と不完全燃焼で終わったし、ここでうっぷんを晴らしたい。短走路なので清水を振り切ってGⅢ初優勝も十分ある。
 深谷知広は賞金ランキング10位でKEIRINグランプリ出場のボーダーライン上にいる。今大会で弾みをつけて、GⅠ競輪祭でのタイトル争いに加わりたい。山口拳矢の24年は流れに乗れず厳しい戦いだった。だが、近況1着が増えているようにまくりの切れ味が戻ってきた。混戦になればチャンスが出てくる。近畿のベテラン稲川翔、東口善朋は山口と連係するか好位狙いで切り開く。
 2班のため予選スタートの吉田拓矢は、一時よりも積極性が出てきた。競走得点は参加選手中3位で確実に予選をクリアするとみる。S班を破るパワーがあるだけに一発大駆けに注意したい。差し足堅実な武藤龍生は吉田を目標に上位進出を目指す。
 小松崎大地、菅田壱道、永沢剛、竹内智彦とそろった北日本勢が波乱を起こせるか。先頭で戦う小松崎や菅田は、援軍が増えれば上位に食い込んでくるシーンも。
 地元のベテランマーカー桑原大志、寬仁親王牌決勝3着の河端朋之、追加参戦で積極型の取鳥雄吾、まくり強烈な松本貴治、しぶとい阿竹智史ら中四国勢も決勝進出を狙う。

(日刊スポーツ)

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