別府競輪GⅢ

開設73周年記念GⅢ・オランダ王国友好杯

開催展望

 別府競輪開設73周年記念(GⅢ・オランダ王国友好杯)が7日から4日間の日程で開催される。5年連続のグランプリ出場を決めた松浦悠士(広島=98期)をはじめ新田祐大(福島=90期)、守沢太志(秋田=96期)、浅井康太(三重=90期)、三谷竜生(奈良=100期)ら各地区の実力者が参戦。地元の九州勢は北津留翼(福岡=90期)、園田匠(福岡=87期)、山田英明(佐賀=89期)らが結束して強力遠征勢を迎え撃つ。

 松浦にとっては次に控える大一番に弾みを付ける大事なシリーズになる。何をやっても隙がなかった3、4年前ほどの安定感はなかったものの、ウィナーズカップ(別府)、サマーナイトフェスティバル(函館)と2つのGⅡを制するなど要所では結果を出し賞金ランクは堂々の5位。直前の競輪祭もシリーズを通してキレのある動きを見せた。佐々木豪(愛媛=109期)や松本貴治(愛媛=111期)と同乗なら前を任せる形になるが、もちろん自力で戦う準備もできている。内容と結果を伴い、グランプリ戦士の貫禄を示したい。小倉竜二(徳島=77期)、渡部哲男(愛媛=84期)のベテランマーカーに競輪祭で準決進出と健闘した久保田奉文(山口=111期)が援護役だ。

 新田、守沢の北日本コンビが強敵になる。新田は年間を通して自力での迫力、安定感に欠け9度目のグランプリ出場は逃したが、競輪祭では久々に〝らしい〟走りで予選から3連勝。気持ちを切り替え、攻めの走りに徹しくてくるようならアッサリ勝ち切るシーンもある。今年はケガに泣かされた守沢も競輪祭では本来のさばき、タテ脚が戻っていた。こちらも4度目のグランプリ出場を逸した悔しさをぶつけてくる。

 中部、近畿では浅井、三谷が優勝候補。近年は中部の戦力が手薄でGⅠ戦線ではどうしても苦戦を強いられる浅井だが、記念戦線では今年3Vとレースセンス、勝負強さはまだまだ健在。志田龍星(岐阜=119期)と連係できればチャンスは膨らむ。ここ数年低迷していた三谷は攻撃的な走りが戻って今年は復活の年になった。冬場の重い走路を苦にするタイプでもなく、競輪祭での落車(失格)さえ問題なければ今回も好勝負になる。

 九州勢は結束して他地区の強敵を迎え撃つ。競輪祭で決勝進出を果たした北津留の破壊力はいつまでも衰え知らず。ツボにはまれば上位陣をまとめてやっつける底力を秘める。園田のタテ脚は混戦向き。山田はメンバーに応じて自力、追い込みを使い分ける。先導役としての期待がかかるのは松岡辰泰(熊本=117期)、松本秀之介(熊本=117期)。夏場から好調が続く小岩大介(大分=90期)、直前の久留米FⅠを制した阿部将大(大分=117期)の地元2人も気合が入っている。

 関東勢は坂井洋(栃木=113期)、佐々木悠葵(群馬=115期)、森田優弥(埼玉=113期)とクセ者揃い。3人いずれも単調な組み立てをすることはまずなく、この中の1人がいるだけで推理の段階から難解になる。坂井はキレを生かした思い切った仕掛けができればめっぽう強く、佐々木、森田はヨコの動きも織り交ぜたタテ攻撃で前々に攻め上がる。南関勢では岩本俊介(千葉=94期)、根田空史(千葉=94期)、内藤秀久(神奈川=89期)が上位支出を狙える実力者だ。

九州スポーツ

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