佐世保競輪GⅢ

佐世保競輪開設73周年記念・九十九島賞争奪戦

開催展望

 

 GⅢ「佐世保競輪開設73周年記念・九十九島賞争奪戦」が14~17日の4日間、開催される。追加参戦のS班・新田祐大(福島)や、復帰戦の吉田拓矢(茨城)らが中心になるが、伊藤颯馬(沖縄)が引っ張る九州ラインも好勝負。地元長崎の荒井崇博や井上昌己が優勝を狙う。最終日にはA級3班選手によるレインボーカップチャレンジファイナルがある。(電話投票番号85#)。
 11月の競輪祭から始まった九州地区のグレードレースは、12月7~10日の別府GⅢを終え、今回の佐世保GⅢでフィナーレを迎える。中心はグランドスラマー新田祐大。競輪祭は3連勝で勝ち上がるなど持ち前のスピードが戻ってきた。直前の別府GⅢも2勝をマーク。競輪祭、別府とも準決で敗れ決勝に進出できなかったが、レース内容は悪くなく、状態は上向いている。来年はS班から陥落するが、爆発力はトップクラスだけに10月京王閣に続くGⅢ優勝に最短距離にいる。新田には同県の佐々木雄一がマークする。差し足は切れるし、新田の仕掛け次第では逆転も十分ある。
 8月西武園オールスター決勝のペナルティー(暴走)で2カ月のあっせん停止の処分を受けた吉田拓矢が、今シリーズで戦線に復帰する。方角がいいのか、九州地区のグレードレースと相性抜群だ。20年佐世保GⅢ優勝で飛躍のきっかけをつかみ、21年久留米GⅢ優勝、同年競輪祭でGⅠを初優勝と地元関東地区以上の成績を残している。24年にスタートダッシュを決めるためにも、持ち前の機動力を発揮して優勝で締めたい。
 追加参戦の坂井洋は別府GⅢでは決勝進出を逃したが、3勝を挙げるなど好調をキープしている。吉田との前後は微妙だが、栃茨コンビの連係は見ものだ。平原康多にとって落車に泣いた23年だった。吉田、坂井と連係し、23年最終戦で悪い流れを断ち、24年初戦の地元大宮GⅢに向けて弾みをつけたい。
 九州ラインを引っ張る伊藤は競輪祭で2勝を挙げるなど気を吐いた。伸び盛りの24歳で、直前の玉野FⅠでは逃げる北井佑季をまくり気味に追い込み優勝と乗れている。地元・荒井、井上はベテランらしく好不調の波が小さい。荒井は競輪祭で1勝2着1回とまずまずの成績で、井上も無難に着をまとめていた。伊藤や松本秀之介を目標に優勝争いに加わる。
 今年頭角を現したひとりが北井だ。徹底先行で力をつけ、9月向日町GⅢでは名マーカーの佐藤慎太郎を振り切り、元Jリーガーとして初めてGⅢを優勝した。ライバルの抵抗は激しいが、出切ってしまえば強力な粘り足を見せつける。この後に控えるGⅡヤンググランプリに向けて結果を残したい。

(日刊スポーツ)

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