函館競輪GⅢ

開設73周年記念 五稜郭杯争奪戦

開催展望

函館競輪GⅢ「開設73周年記念 五稜郭杯争奪戦」が13~16日の4日間、開催される。GⅠ日本選手権直後のGⅢでS級S班のグランドスラマー新田祐大が中心になるが、ここでは将来性あふれる若手3人に注目したい。119期の犬伏湧也(徳島)と吉田有希(茨城)、九州期待の嘉永泰斗(熊本)をクローズアップする。
 犬伏は高知での全日本選抜で4日間、最終バックを取り3勝を挙げる大活躍。500バンクを苦にしないスタミナを見せつけた。続く大垣・開設記念は最終ホームから単騎で大ガマシを打ち、2着の古性優作に5車身もの差をつけ、GⅢ初優勝を飾った。春先で上がり10秒8の時計は圧巻で、スピードも超一流であることを証明した。「まだ乗ったことのないGⅠの決勝。周りをあっと言わせる選手になりたい」と次の目標を掲げていたが、日本選手権でさっそく決勝に進出。中四国ラインの先頭で果敢に主導権を取り、脇本雄太、新山響平を苦しめた。「脇本さん、新山さんと先行で力勝負しようと思った。自分の役割は果たせたと思う。次はゴール前勝負ができるように。もっと自分のレベルを上げてGⅠを取れるように」と自信を付けた。函館バンクは海風の影響を受け、自力選手は「重い」とこぼすが、犬伏なら海風を切り裂いて押し切る可能性を秘める。
 茨城の吉田3兄弟の末弟・有希も破壊力満点の機動力を武器に一流の仲間入りをした。他ラインの警戒が強く、自分のレースができないときがあるが、多少早めでも主導権を取ったときの方が成績がいい。4月取手では末の粘りを欠いたシーンが見られたが、日本選手権は4走すべて最終バックを取り、持ち味を出し切った。
 嘉永は強烈なまくり足を武器に台頭した。別府GⅡウィナーズカップでビッグレースの決勝に初進出した。雨中の決戦は新山を相手に突っ張り先行を試みたが、たたかれて持ち味を出せず7着に敗れた。だが、得意のまくり展開ならトップクラスが相手でも引けを取らない。今年は大宮、松戸のFⅠを完全Vで飾っている。日本選手権の1次予選は逃げて2着、最終日は新田を相手に先まくりで1勝を挙げるなど好調さをキープしている。大駆けのシーンも十分だ。(日刊スポーツ)

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